たまたま古本屋で『小山裕史のウォーキング革命』なる本と出合った。
筆者は操体法を少したしなんでいるのだが、常々足首と股関節をいかにすれば姿勢が崩れにくいのかと自分の体とやり取りしている。
そんな時にたまたま古本屋で上記の本とであったのである。初めは歩き方によって姿勢が変わるのは解っているのだから、「どのように歩くといいのかの参考になればいいかな」と軽い気持ちで読み始めてみた。
小山先生の初動負荷理論から導き出される解説に納得し、そして物語調で書かれている内容が読みやすくてあっという間に読破してしまっていた。特に内容的になるほど、操体にも通じることからぜひ試してみたと思ったのが、小山先生の開発された靴(BeMoLoシューズ)であった。
本に書いてある歩行理論を自分なりに再現しようと歩いてみても、おそらくこんな感じなのかな?という?感が残ってしまうだけだったからだ。おそらく外面だけを取り繕ったところで、本質的な言わんとする事柄が体現できていないんではないかという感覚が残るというかなんというかだ。
その感覚は、歩き方を実践してみても、「これは違う」といった感覚が特に無かったからでもある。
しかし靴を履いてみればその言わんとする状態に誘導されるのではないかと思ったので、思い切って購入してみた。
感想として
個人的には、200メートル程度は最低でも歩き続けないと、体感的に感じるものが分らなかった。しかしこの靴を履いて歩いていると、足の裏が靴底によって誘導されるということは感じていた。
そしてその状態で歩き続けていると、段々と足の裏や脹脛に腰回りなどが解れてくるように感じだしたのだ。初めは突っ張り感を感じる様な、ストレッチをして伸ばされているような感じがしていた。しかし身体が温まるにしたがって解れてくるというか、適度にストレッチがきいたというか。そんな心持がしたのである。
結論としては、足の裏のつかい方が誘導される事によって、身体をしっかり使えるようになったように思う。この靴を履いて体を慣らしていけば、足の指を上手に使えなくなっている人でも徐々に歩くだけで使えるように誘導されていくのではないだろうかと思えるほどだ。
暫くはこの靴を履きながら自分自身を観察してみたいと思う。